皆様あけましておめでとうこざいます。今年もよろしくお願いします。
いきなり私事ですが、じつは正月早々1/1〜3までカゼひいて寝込んでいました。いまも咳が続いて熱もあり体調が良くない状態が続いています。こんな状態のときに記事を書くまとまりのない内容になりそうだけど、タイミングを逸すると書き損ないそうなので、年始の最初の記事の恒例とも言える、前年の総括、新年の展望、そして私自身の抱負とかを書くいておきたい。
去年は東日本大震災と福島第一原発事故があって、そのことがIT業界にも暗い陰を落とし続けた一年だった。さらに、いまも続く円高により日本の製造業こそがまさにメルトダウン寸前という危機的な状況に陥っている。それでも製造業の現場では必死に回復を図ろうと日々仕事を続けている人々がたくさんいるし、大震災で被災した半導体企業の復興には企業の枠を越えてお互い協力する姿があったこともニュースで知っている。しかし、この人々の頑張りはいつか報われる日が来るのだろうか。残念ながら、私はその希望がなかなか持てないでいる。歴史書を読むと、ある国が完全な衰退期に入ると、ほんの10年以内の間に立て続けに悪い出来事が続いて一気にその国の既存の体制が崩れていく例が多い。やがて、その国は旧体制が崩壊して革命が起きたり、独裁者が登場したり、戦争へ突入していくというパターンが多く見られる。私は日本の2012年が明るい年になることを心から願っているが、これから数年以内に大震災と同クラスかあるいはそれ以上の悪い出来事が日本に訪れるんじゃないかという予感がしてならない。じつは、それが何なのかある程度の予想はついているんだけど、新年早々そんな暗い内容の記事は書きたくないので、それについてはまた別の記事で書こうと思っている。
さて、IT業界に話を戻して、去年流行ったもの上げるとすれば、やはりスマートフォンとダフレットを取り上げざるを得ないだろう。スマートフォンに関して言えば、次世代の移動体通信規格であるLTE(Long Term Evolution)が組み込まれた機種の登場や、秋から今年終わりにかけて一気に各社から多く新機種が発売され、iPhone 4Sの登場と合わせて、スマートフォン全体が時代が完全に一段階進んだ感じが強い。一方、iPadが切り開いたダフレット市場も、去年の前半にAndroid搭載の機種が各社から一斉に発売されて、こちらも完全にブレーク期を迎えたように観える。東京に滞在していると、電車の社内やカフェなとでスマートフォンやダフレットを操作している人を見かけるのはいまではごくありふれた普通の風景になりつつある。MID(Mobole Internet Device)としての主役の座はもはや完全にノートPCからスマートフォンとダフレットへ移ったと言って良いだろう。株式市場の動きもこの流れを反映して、携帯関連のハードやソフトを開発している会社は軒並み高値更新を続けている。「横浜ベイスターズ」がTBSホールディングスからモバゲーIT企業のディー・エヌ・エー(DeNA)に譲渡されたというニュースで、「へぇー、こんな会社が在るのか」思った人も多いじゃないだろうか。このニュースは、もはやメディアの主役の座も新聞やテレビなどからインターネットへ移りつつあるということを象徴している。
もう一つ去年流行ったものをあげるとすれば、やはり電子書籍だろうか。スマートフォンとダフレット向けの電子書籍販売サイトが急増して、この2種類のデバイスの新たなユーザー層の獲得に大いに貢献している。いままで過去の記事でもスマートフォンもタブレットについて色々書いてきたが、じつは、私はこのどちらも機種もまだ一台も所有していない。所有するという点では、スマートフォンにはまったく興味を感じないが、ダフレットはぜひ買いたいなぁと思って検討しているんだけど、どの機種を買うべきかなかなか決められないでいる。ダフレットを買いたい最大の理由はやはりダフレットで電子書籍を読むということを日常的な行為してぜひやっていみたいからだ。また、自前の蔵書をスキャナでPDFファイル化して、タブレットなどに保存して読むいうことも大分普通のことになってきたようだ。本の断裁やスキャナの時間貸しなどを生業とする「自炊」の店も東京では結構あちらこちらで見かけることがこの事とリンクしているように思えるからだ。「自炊代行」の方は、著作権の関係で大手出版社と裁判になっているようだが、いずれにしても電子書籍に対するこのユーザーニーズの高まりは、今後出版業界だけでなくIT業界でも何か大きな動きに発展するんじゃないかという予感がする。
さて、それでは話題を変えて、今年流行るあるいはブレークしそうな技術について予想してみよう。スマートフォンとダフレットなどのMIDは今後も止まることを知らず進歩するだろうけど、その利用方法にも大きなへ変化が訪れるだろう。いまは情報サイトを閲覧したり、SNSサービスを利用したり、音楽や動画配信サイトを楽しむくらいがその種類だが、新たにMID同士を直接結びつけるようなサービスが登場するんじゃないかという気がする。例えば、特定の電話番号のMIDの位置情報を別のMIDでトレースするようなのサービスが考えられる。個人情報保護の問題があるので、簡単にこんなサービスが利用できてしまうのはまずいが、例えば、一方のMIDからもう片方のMIDに位置情報送信の認証要請を送信して、もしこの認証がそのMIDのユーザーによって受理されたら、相手のMIDの位置情報をGoogle Mapで表示できたり、主要な場所に着く度にメールで通知するみたいサービスだ。個人情報保護の観点から、位置情報送信の認証は一回毎や2つのMIDが特定の距離まで近づいた時点で自動的に解除されるような仕組みが必要になるだろうが、こういう特定のMIDの位置情報を送信するようなサービスへの需要はあるんじゃないだろうか。2007年以降の携帯電話にはすべてGPS機能が搭載されているらしいので、既存の機能を上手に組み合わせるだけでも上記のようなサービスを実現できそうだが、MID同士による位置情報送受信の認証とか、自動解除の仕組みを組み込むとか、ここら辺になるとスマートフォン自体のさらなる進歩が必要だと思われる。
他に流行るものというか、もしかするとブレークするかもしれないの技術分野は
音声認識じゃないかという予感がある。iPhone 4Sに組み込まれた音声認識機能
「Siri」が先鞭をつけ、またもAppleがこの技術の先駆者的な立場にいるが、残念ながら、この「Siri」が対応している言語は英語、フランス語、ドイツ語のみで日本語にはまだ対応していない。しかし、日本におけるiPhoneの人気とシェアの高さを良く知っているAppleがこの状態をいつまでも放っておくとは考えに難い。きっと、いままさにApple社のどこかの部署がこの「Siri」を日本語に対応させようと必死になって開発作業をやっているはずだ。最初に登場する日本語対応版「Siri」は一定の言い回ししか認識しないとかいうような制限がつくかもしれないが、それでも実現できればそれは大きな進歩だし、この機能をぜひ使ってみたい思うユーザーきっと多いことだろう。そして、このiPhone 4Sの「Siri」を観て、Android用の音声認識機能を本気で開発している他の会社があるはずだ。あくまで非公式のインサイダー情報だが、
こちらに記載された情報によるとGoogleが自らAndroid用の音声認識機能
「Majel」というもの開発中らしい。そして、「Siri」や「Majel」に対抗するような音声認識機能を開発している企業もきっと世界のどこかにあるはずだ。「Siri」は音声認識のほとんどの処理をサーバー側で実現しているらしいが、MID側だけで音声認識機能を実現しようとIPやソフトを開発中の企業もあるだろう。こういう風に、実験レベルに留まっていた技術が製品に組み込まれて世の中に使われ始め、その有効性が証明されると、他の企業が競うようにその技術をさらに進化させることはIT業界では良くあることだ。音声認識はいままさにこのアクセルがかかった状態のホットな技術分野になっているので、今年から来年にかけてきっと大きなブレークが訪れるだろう。
最後に、私自身の今年の抱負を書いておく。去年は仕事環境(個人事業から派遣社員へ)が変わって、それに対応した生活を構築するので精一杯の一年だった。この歳になって、またサラリーマン的な生活をすることになるとは思っていなかったが、大不況時代とも呼ばれるいまのご時世を生き残っていくにはこれしか選択肢がなかった。それでも、一年間コンスタントに派遣の仕事が続いただけ恵まれていたと思うべきだろう。私と同じような立場のベテランエンジニアは結構多いんじゃないかという気がする。
派遣の仕事を続けながらでも個人的な研究開発テーマをやろうと決心していたが、なかなかまとまった時間が取れず、大きくて深いテーマに取り組んむのはやはり難しいことが判った。いまは短時間で成果の得られるテーマでないと続けるのは無理だという結論に至っている。組込み系プログラム(特にデバイスを直接制御するもの)は小さなものでも集中力が必要ですごく時間がかかるので、もうこの辺りのテーマに取り組むのは諦めている。
以前の記事に書いたように、評価ボードやJTAGデバッガをPCと一緒に持ち歩くのは無理だという理由の方が大きいが・・・。ただし、
Cortex-M4にはすごく興味があるので、Cortex-M4コアCPUを搭載した評価ボードを一枚だけ買おうかと思っている。Cortex-M4で私がやりたいことは音声や動画コーデックなどの開発で、RTOSや通信ミドルウェアの移植にはまったく興味がない。これらはオープンソースのものを使えば良いし、それで十分じゃないかという気がするからだ。
手軽に始められるという点では、PCのみで開発環境が構築できるJavaScriptやPHPによるWebサービス・プログラミングみたいなものが適していることは判っているが、この辺りはやっているプログラマが多いので、何か他のテーマはないか模索している。やはり旧組込みプログラマとしては、できたら何かデバイスを制御したり動かすようなことがやりたいという気持ちをどうしても捨てきれない。あるいは、プログラムによって何かが動いているように見えるものでも良い・・・。いま頭の中に浮かんでいるテーマを列記すると以下のものがある。
・OpenGLによる3D CG
・ARToolkitによる拡張仮想現実
・OpenCVによる画像認識
・Kinectを使った何か
この中で一番ホットなのは多分
Kinectだろう、デバイス自体も一万円強で購入できるし、世界中の多くのハッカー達がKinectハックに取り組んでいる。ググると膨大な数のページがヒットするし、YouTubeやニコニコ動画でもたくさんの関連動画が投稿されている。
Kinectは元々Microsoft製のゲーム機Xbox360専用の周辺デバイスとして発売されたが、そのユニークな機能に注目した多くのハッカー達がWindows、Linux、Macintosh用のドライバやSDKの開発に取り組み、いくつかの成果が生まれている。Microsoftは当初KinectのXbox360以外での利用に否定的な立場だったが、KinectのUSB接続の通信データが暗号化されていないことを認め、さらには、2011年4月には公式にWindows向けのSDKを公開することを発表し、同年6月16日に「
Kinect for Windows SDK」のベータ版を公開した。本ブログで何回が取り上げている
MikuMikuDanceもこのKinectに対応していて、Kinectを使って自らの動きをモーションキャプチャして初音ミクにまったく同じ動きをさせたり、ヘッドマウントディスプレイと組み合わせ、ミクの姿でCGの世界に入り込んだようなバーチャルリアリティを再現したりといった試みの動画がニコニコ動画などに投稿されている。Kinectならきっと楽しさとワクワク感を堪能できるだろう。
うーん、これを書いているうちに、だんだんとKinectがやりたくなってきた。すぐにでもKinectを買ってしまおうか。それからどんなプログラムを創るか悩めば良いし、プログラムを書かない限りPCでKinectを動かすことはできない訳で、これは相当強いモチベーションになるはずだ。最初にKinectからデータが取り込めてそれを3Dデータとして表示できたときは感動するんじゃないだろうか。YouTubeやニコ動のKinect動画を視れば、きっと「これと同じことをやってみたい。どうやるんだろう」と考えるだろうから、それでもっと詳しく調べながらプログラムを創り、さらに発展させていくというモチベーションの持続ループが生まれそうな気がする。
上のいずれの研究テーマに取り組むにしてもPC側の画像出力に結構CPUパワーが要るので、やはりグラフィック機能が高スペックなノートPCが欲しくなる。ストレスを感じないですむ環境として、最低限Standy Bridge世代Intel i5かi7、あるいは独立GPUを搭載したノートPCが必要だろう。このクラスのノートPCを購入することも一緒に検討しなければならない。本業の仕事の方はしばらくは忙しくなさそうなので、そのうち、上のどれかのテーマの中から「○○○を始めた」いう記事でもアップすることになりそうだ。